家のすぐ近くに小さな薬局があって、夜遅くまで営業しているのでお世話になっている。
ここのおじさんはなかなか話せる。
店に入ると、奥の部屋から小走りに出てくる。そしてカウンター越しに、
「ほいきた!どうした!?」
という。
きらきらした目で話し掛けるのはいいのだが、顔が近すぎて、少し飛び出した鼻毛が見えてしまうのはご愛嬌。
ぼく「いやー風邪気味というか。熱っぽいみたいなんです」
彼 「家でクーラーつけてる?、あ、そう、つけてるか。クーラーつけたまま寝るとね、誰でも風邪ひくんだよ。100パーセントね。それはしょうがないの!でもひとついい方法があってね」
といって、奥の部屋との敷居のあたりまで小走りでかけていって、
彼 「肩幅くらい!これくらい、窓を開けたままクーラーつけるんだよ。ケチってこれぐらい(といって横を向いて胸板の幅まで窓をしめるそぶり)だと、ダメ!!肩幅!で、この窓の下で寝ること!これが一番!」
ぼく「電気代がもったいなくないですかね?」
彼 「まあそうだし、おれも家族に閉められちゃったりするんだけど、風邪ひいちゃうよりいいから。で、せき、鼻水は出るの?あ、出ないの。じゃあこれで十分だから」
といって、出してくれるのはいつもパブロンである。
このあいだ、鼻風邪をひいたときもパブロンだったし、腹具合がわるくなったときもパブロンだった。腹具合のときは、「塩分カット!甘いものカット!脂っこいものカット!とりあえず今夜は素うどんかお茶で済まして寝る!これが一番!」といって、いろんなものをカットされた。
つまりソリューションはいつも民間療法+パブロンなのだが、病院へ行くよりも早く治る。
何が効いているんやろか?